新電力制御技術「デジタルグリッド」によりアフリカで地方電化事業を展開。電力量り売りサービス「WASSHA」
WASSHA株式会社
画像取得先: http://wassha.com/
会社概要・事業内容
会社概要
アフリカで無電化地域再エネ電化事業を行うベンチャー。
東京大学の阿部力也教授が発明した「デジタルグリッド」技術を活用し、タンザニアを中心に地方電化事業「WASSHA」を展開。
2015年に未電化地域向け電力(Energy as a Service) 事業から始まり、現在はEコマース事業、人材事業など、新たなビジネスを構築している。
これまで東京大学エッジキャピタル・日本政策投資銀行・JICA(国際協力機構)・丸紅などから合計で約13億円の資金調達を実施。
2016年10月に実施したJICA(国際協力機構)からの3億円の資金調達は、JICAとしては初のアフリカ案件、初のスタートアップ投資。
2018年12月、WIRED Audi INNOVATION AWARD 2018にて当社CEO秋田氏がイノヴェイターに選出。
2019年2月、Japan Venture Awards 2019にて当社CEO秋田氏が「SDGs推進特別賞」を受賞。
「WASSHA(ワッシャ)」とは
「デジタルグリッド」という新しい電力制御技術を使い、太陽光発電のクリーンな電力を、誰にでも手の届く場所に、手の届く価格で提供する「電力量り売り」サービス。どんなに貧しい未電化の村にも必ず1つはある日用雑貨店、「キオスク」。人々の生活拠点となるキオスクのオーナーと連携し、サービスを提供。広大なアフリカではキオスクが各村落に散在し、銀行も都市部に集中しているため、地方における販売網の構築や集金方法の確立も容易ではない。そこで当社は東アフリカのモバイルマネー普及率に目を付け、キオスクオーナーにAndroid端末を貸与し、モバイルマネーによる決済手段を確立。本サービスでは、当社がWASSHA事業を通じて得たキオスクのネットワークや遠隔決済手段を提供することで、少人数のスタッフによる確実かつ効率的な事業運営を可能にする。
事業内容
- Energy As a Services (EaaS) 事業
IoTテクノロジーを活用した未電化地域の人々への電力サービスの提供。 - Eコマース事業
EaaS事業で構築したキオスク(小売店)ネットワークを活用し、農村の奥地にまで製品・サービスを届けるマーケティング・プロモーションサービスの提供。 - その他新規事業
キオスク(小売店)ネットワーク、現地人材ネットワーク等、現地ネットワークを活用した新規事業の開発。
提供サービス
電力事業
アフリカではまだ6億人もの人が未電化の(=電気の届かない)中で生活をしている。当社は未電化地域に1,100店舗以上のKIOSK(小型小売店)ネットワークを構築し、当社開発のIoTデバイスを設置することで、低所得の人々でも、お金があるときにだけ利用できるLEDランタンのレンタルサービスを展開している。
また、LEDランタンサービス提供を通じて、集魚灯(=夜間漁業に利用する灯り)のニーズを発掘し、家庭用のみでなくビジネスユーザー(=漁師)向けの新商品を中国のサプライヤーとともに開発、サービスを開始。
Eコマース事業(新規事業)
モノへのアクセスが限られている農村地域の人々は、農業用の資機材や日用品を購入するために離れた町まで買出しにいかなければならず、交通費や輸送費が生活を圧迫している。
彼らの必要な品物をアプリ経由でオーダーでき、キオスクを介してデリバリーするサービスを準備中。日本企業もこのプラットフォームを利用すれば、ワンクリックでアフリカ市場に進出することが可能。
人材事業(新規事業)
アフリカのエンジニア人材とのマッチングプラットフォームを開発中。
知識も技術もあるけれど仕事がない、そんなアフリカの優秀なソフトウェアエンジニア達を発掘・採用・育成。エンジニアが不足している日本をはじめとした先進国企業とアフリカのIT人材をマッチングするサービスである。
経営者プロフィール
代表取締役CEO 秋田智司
IBMビジネスコンサルティングサービス株式会社(現 日本IBM)で通信・エネルギー分野の新規事業開発や航空業界の業務改善プロジェクトに従事。2013年にWASSHAの前身となるDigital Grid Solutions株式会社を創業。2016年からスタンフォード大学のAcceleration Community、StartXのメンバー。2006年 早稲田大学大学院 商学研究科 国際ビジネス専修修了。
(同社Webサイトおよび同社Wantedly掲載情報を基に当社編集)