新発想の再生医療技術「IBTA技術」を用いて、患者の皮下に埋め込んで作製する人工血管「バイオチューブ」を開発
バイオチューブ株式会社
画像取得先: http://www.medical-biotube.com/index.html
会社概要・事業内容
会社概要
2017年5月設立の再生医療ベンチャー。
CTOの中山泰秀氏が開発した新発想の再生医療技術「IBTA技術」を用いて、世界最長の小口径組織工学人工血管「バイオチューブ」の開発に成功。
「バイオチューブ」は、従来の「細胞培養」ではなく、患者の皮下に埋め込んだチューブを「型」として、患者自身の自己組織から作製できる人工血管(自己筒状組織体)。高度滅菌施設内での多段階工程を必要としないため、手間とコストを抑えることができる。
2019年4月、下肢動脈バイパス用の「バイオチューブ」を作製するための鋳型が「先駆け審査指定制度」の医療機器として対象品目に指定。
同年10月には、日本医療研究開発機構(AMED)の令和元年度「医工連携事業化推進事業(開発・事業化事業)」二次公募における医療機器ベンチャー支援事業おいて、課題名「下肢動脈バイパス用人工血管作製用の鋳型の仕様決定と事業計画策定」が採択。
翌11月には、東北大学病院 臨床研究推進センターの支援シーズBとして、研究テーマ「下肢動脈バイパス用人工血管(バイオチューブ)作製用鋳型の開発」が承認。
また、厚生労働省から先駆け審査指定を受けた「下肢動脈バイパス用人工血管(バイオチューブ)作製用の鋳型」の開発拠点として、大阪ラボを開設。
事業内容
- 医療用医療器具、医療用品、その他医療機器、動物用医療機器および計量器の製造、売買、賃貸修理および輸出入
- 医薬品、医薬部外品、動物用医薬品、試薬、少量品およびこれらに関連する科学工業製品の製造、売買および輸出入
- 医療機器、再生医療、医薬品のコンサルタント業務
- 特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、出版権および翻訳権等の無体財産権の取得、譲渡、貸与、利用、管理および仲介並びにコンサルタント業務
テクノロジー
生体内組織形成術「IBTA技術」
IBTA技術とは、皮下脂肪層周辺に特定の医療機器(鋳型)を挿入するだけで、自己の移植用組織体を体内で作成することができる先端特許技術。
体内に異物を埋め込んだ際に、異物を隔離するために周囲をコラーゲン組織で覆う、「カプセル化反応」を応用した医療技術。皮下に金属や高分子性の鋳型を留置することで、鋳型内部に形成される患者自身のコラーゲン組織を移植用組織として使用する。体外での細胞培養工程を必要とせず、鋳型の埋め込みのみで所望の形状の移植用組織を自動的に作製できるため、安全性や経済性に優れている。
プロダクト
筒状組織体「バイオチューブ」
世界最長の組織工学人工血管。生体内組織形成術(In Body Tissue Architecture:IBTA)技術を基盤として作成する、自己筒状組織体のことである。
自分用の移植体を自分の体内で作り出すため、従来の再生医療技術では常識である細胞培養、そのための無菌施設は一切必要なく、手間とコストを大幅に削減することができる。
経営者プロフィール
代表取締役CEO 松本直純
代表取締役CTO 中山泰秀
<経歴>
国立循環器病研究センター研究所
生体医工学部 医工学材料研究室 室長
<受賞>
1999年 日本バイオマテリアル学会科学奨励賞
1999年 日本人口臓器学会オリジナル賞
2002年・2003年 ヨーロッパ人口臓器学会若手研究者賞
2003年 日本再生医療学会優秀演題賞
2005年 日本人口臓器学会オリジナル賞(共同)
2005年 バイオビジネスコンペJAPAN優秀賞
2006年 American Heart Association Top 10 Research 2006(共同)
2008年 国際IVR学会Certificate of Merit賞
2009年 日本胸部外科学会優秀演題(共同)
2012年 日本DDS学会優秀発表賞(共同)
2013年 ヨーロッパ人工臓器学会Innovation Award
2014年 日本心臓血管外科学会優秀賞(共同)
2014年 日本機械学会賞
(同社Webサイトを基に当社編集)