Deep Learningで視覚情報が関わる全業務の自動化を目指すAIベンチャー。医療や製造業などの分野で大手とも連携
株式会社Rist
画像取得先: http://www.rist.co.jp/
会社概要・事業内容
会社概要
人工知能技術Deep Learningなどを用いて、製造業や医療、建設業を始めとした分野でのシステム開発を行っている京都大学発AIベンチャー。
「人類の感覚器官に、自由を取り戻す」をミッションとして、最新の人工知能(Deep Learning)により、人の視覚情報が関わる全ての業務の自動化を目指す。
これまでに画像を用いた検査システムであるDeep Inspectionの提供や、医療画像へのDeep Learning応用研究の他に、動画や音声、3D CADなどを用いた幅広い開発を手がけ、自動車関連製造業の検査システム、文字認識システム、スポーツ動画解析、医療画像解析などを大手企業と連携して実施。
AIを用いたシステムの社会実装を加速させるため、2018年12月に京セラコミュニケーションシステムの完全子会社となった。
提供サービス
AI画像検査システム「Deep Inspection」
複数のDeep Learning技術組み合わせた当社独自のノウハウを提供し、分類・検査の自動化高精度化に貢献。
画像の中で特定のパターンに一致する箇所を認識し、そのパターンが基準を満たしているかどうかを判断。「人間では判断できるが、画像処理システムではうまく判別できない」というような対象に対し、Deep Learningを用いることで、ひとの感覚のような柔軟な分類が可能に。
多品種少量生産に特化した比較検査システム「Deep Inspection Collatio」
多品種展開時に必要になる膨大な良品・不良品データを、最小限の作業で運用可能にした比較検査システム。印刷物や半導体基盤等の多品種小ロットの比較検査の見過ごし・過検出を大幅に抑制し検査できる。既存のラインにも導入可能で、エラーがあればそのつど学習してさらに運用制度を上げる。
AIが水質異常をリアルタイムで監視「Deep Inspection Liquid」
水処理施設の状態検査に特化。人間が目視で行ってきた水質判定を、AIで自動化。カメラを設置するだけで、浮遊物・泡・波の状態監視の自動化を実現する。
そこにあるものを認識・分析する3Dデータ解析「Deep Mesh」
カメラでとらえた画像・映像から写っているものの分類、部位の特定、空間認識を行う3Dデータ解析。独自のニューラルネットワークを利用して、画像・映像から点群データに変換して対象を認識。ドローンカメラやレーザーレーダーを利用し、肌感覚で対象の的確な把握・分析が可能に。自立飛行型ドローンカメラを利用した調査や、LIDERを利用した物体認識、行動解析等を行う。
事業領域
Deep Learningを用いた画像・動画解析
Deep Learningの一種である畳み込みネットワークやLSTMモデルを駆使し、画像や動画といった非構造データを扱う解析・開発に特化
機械学習を活用した構造化データ解析
数値や自然言語を始めとしたデータの解析を行い、対象の分類や予測モデル構築を通したソリューションの提供
医療画像に基づく診断支援
各種大学・病院と連携し医療画像に基づく疾患診断支援システムの構築を通して、医療と患者の人生に貢献。
動画・音声などの時系列データ解析
動画中の人物の姿勢や動作認識を始めとした各種解析を通し、非構造データから新たな価値を生み出す。
経営者プロフィール
代表取締役社長 藤田亮
京都大学大学院にて数学・数理解析を専攻。2010年京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下、KCCS)に入社、M&Aやベンチャー企業とのアライアンスを担当。2012年から機械学習のモデル作成を行うデータ分析業務に従事。2015年から画像認識事業の立ち上げを行う。KCCSとRistの資本提携に伴い、2019年1月からRistに出向。
2019年7月、二代目社長として就任。
創業者・顧問 遠野宏季
京都大学で化学を専攻する傍らで、医工連携領域の博士課程リーディングプログラムに参加し、 医学・介護へのICTの活用を模索する。その後、知人のAIベンチャーの創業期の立ち上げを経て、一般物体認識や心臓MRIなどの医療画像、時系列データの解析・システム開発に携わる。2016年8月、ICTや機械学習を始めとした各種科学技術を用いて社会課題解決に取り組む株式会社Ristを創業。2019年7月、Ristの代表取締役を引退、現在は顧問としてRistを支援。
(同社Webサイト、同社Wantedlyおよび同社PR TIMES掲載情報を基に当社編集)