福祉×IT|介護の地域資源情報を集約する「ミルモ」シリーズ。総務省のアワード受賞など、行政からも注目
株式会社ウェルモ
画像取得先: https://www.welmo.co.jp/
会社概要・事業内容
会社概要
福祉に関わる社会課題の解決をミッションに掲げる、ITソーシャルベンチャー企業。ケアプラン作成支援AIの「CPA」、介護の地域資源情報を集約するプラットフォーム「ミルモ」、児童発達支援・放課後等デイサービス「UNICO」の事業を展開。
2016年に研究開発を開始したケアプラン作成支援AIエンジンであるCPA(ケアプランアシスタント)は、2017年4月から、国立情報学研究所 市瀬龍太郎准教授との共同研究を開始し、東京大学 橋田浩一教授、統計数理研究所 持橋大地准教授を技術顧問に迎え、研究開発を推進。介護業務でケアプラン作成の業務負荷が大きく、中心業務であるアセスメントや対人援助等への注力が難しいという問題を、ケアマネジャーの経験と専門知識を学習したAIで支援することで、客観的で専門的知見に富んだケアプランを作成し、利用者本位の介護サービスの提供が可能となる。
「ミルモ」では、専門職向けに自治体と連携して公共性の高いオープンデータと当社独自データを併せて、介護の地域資源情報を蓄積、検索、活用、分析できる網羅性の高い地域資源プラットフォームの構築を進めている。これにより、数十キログラムに及ぶ大量のチラシやフォルダに埋まっていた介護サービス情報を透明化し、ケアマネジャーやソーシャルワーカーといった相談支援の専門職が、利用者の機微なニーズに対応して正確な介護サービスの提案を行うことが可能になる。当社では既に東京都、福岡市近郊で14,892件の介護事業所データを提供しており、福岡市内の対象の介護事業所では78%シェアと非常に高い「ミルモ」の利用率を達成している。さらに、AIエンジンで「ミルモ」の地域資源プラットフォームとケアプランを紐づけて分析することで、利用者の課題・ニーズに合った介護サービスの提案を行うことを目指す。
提供サービス
介護情報を見える化した地域情報プラットフォーム「ミルモシリーズ」
アナログに管理されている介護事業所の情報をデータベースで一元管理し、地域情報を見える化したプラットフォーム。自治体・介護関係者と連携し、独自のデータベースを構築。膨大な介護事業所の中から、介護を必要とする方のニーズや条件に合った事業所を検索することを可能にしている。独自のサービスとして、総務省が実施する地域情報化大賞2015で奨励賞を受賞するなど、行政からも注目されている。
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- 「MILMONET(ミルモネット)」
居宅介護支援事業所・地域包括支援センターに対して社会資源情報(高齢者支援を中心とした、介護保険内外のサービス)の検索・登録・管理機能を設け、利用者に必要なサービスを提供するためのWEBシステムの開発を進めている。検索カテゴリーとキーワードから、利用者に適した支援やサービスを瞬時に検索でき、包括・居宅が把握した社会資源情報を簡単に登録することが可能。Webサイトの運営・管理を当社で行うことで、最新で質の高い情報が提供可能となる。将来的には、利用者自身が社会資源情報を検索・閲覧できるWebサービスの展開も視野に入れている。 - 「MILMOBOOK/ミルモブック」
ミルモタブレットの冊子版として生まれた介護サービス情報誌。全事業所外観・内装写真付きで、1ページあたり1事業所の充実した情報を掲載。2017年9月には福岡市内全ての居宅・包括へ、福岡市内のデイサービスを掲載した『ミルモブック創刊号』を無償配布。デザインの見やすさ、利用者のニーズがある情報の多さから好評を得ている。
※ミルモブックは事業所情報を更新し、範囲を拡大させ毎年発行予定。
- 「MILMONET(ミルモネット)」
ケアプラン作成支援AIエンジン「CPAケアプランアシスタント」
国立情報学研究所との共同研究を行い、「知らないことを無くす」「ケアプランの理由を説明できる」「相談援助に注力できる」をコンセプトに幅広い専門職の知識、知見を人工知能化することで、基礎資格による知識差やケアマネジャーの業務負担やストレスを軽減させ、客観的で質の高い介護計画(ケアプラン)の作成支援を可能とするCPA(ケアプランアシスタント)の人工知能開発に取り組んでいる。利用者の実態、アセスメントをシステムに入力することで、利用者の課題を分析し課題ごとに必要な目標や計画の文言候補がサジェストされるだけでなく書き換えしながら関連知識まで掲示。またミルモシリーズのデータベースと連携させることで、介護保険内外の地域資源のサジェストまでを複数提案するモデルを構築。介護事業所の教育コスト低減だけではなく、介護離職に対して課題感を持つ一般企業等の相談サポート、ライセンス提供等汎用的な介護相談のAIエンジンを目指す。
子どもたちの可能性を伸ばす、障がい児支援事業「UNICO」
「すべての子供たちの可能性を開放する」ことを目指し、発達障害の子どもの療育に取り組む児童発達支援と放課後等デイサービスの事業所を運営。法律ができて5年という新規性の高い領域である児童発達支援、放課後等デイサービスの事業所を運営し、「子どもファースト」を軸に介護と同様、利用者本位を実現する福祉分野のフラッグシップモデルを築く。子どもが運動、学習を楽しめるような場のデザイン設計からこだわり、発達障がいの子どもと親和性の高いITを使用した学習も積極的に実施。元特別支援学校、保育士等専門職を中心に支援方法の研究を行っており、通所開始から約8ヶ月で障がいが重度から中度へと改善した子どもの事例等可能性を引き出すコーチングの手法を取り入れた教育を行っている。
経営者プロフィール
代表取締役CEO 鹿野佑介
大阪府出身。APU卒。ワークスアプリケーションズ、東証一部上場企業人事部にて大企業向け人的資源管理のITコンサルタント。仙台から福岡まで、介護現場のボランティアで感じた問題意識から日本の超高齢化社会を支援すべく2013年に当社を設立。経済産業省 つながるデータで築く未来、総務省 地域ICT利活用普及促進セミナー、データアカデミー、文部科学省 enPiT-everi等多数講師を務める。Forbes JAPAN NEW INNOVATOR 日本の担い手99選に選出。
(同社Webサイト、同社Wantedlyおよび同社PR TIMES掲載情報を基に当社編集)