世界オンリーワン技術を用いた血液による未病検知検査「テロメアテスト」を提供する広島大学発ベンチャー
株式会社ミルテル
画像取得先: https://www.mirtel.co.jp/
会社概要・事業内容
会社概要
広島大学大学院医歯薬保健学研究科・細胞分子生物学研究室田原栄俊教授の研究成果を実用化するべく2012年9月に起業した大学発ベンチャー企業。
2013年9月から遺伝子検査業務を行う衛生検査センターとして認可を受け、「ミルテル検査」(「テロメアテスト」・「ミアテスト」)を提携医療機関にて実施している。
未病検査としての「テロメアテスト」は、染色体の最末端部分のテロメア1本鎖DNA配列(Gテール)の長さを測定する世界オンリーワンの技術を用いた未病検知検査。
疾患の早期発見検査としての「ミアテスト」は、血液などの体液中にあるマイクロRNAを測定することにより病気の超早期発見を行う疾患リスク検査。
疾患予防と疾患の早期発見を通じて、国民の健康長寿に貢献するだけでなく、国民・国の医療費削減に貢献することを目指す。
事業内容
- 健康診断システムの研究及び開発
- 医療に関する臨床検査及び公衆衛生に関する各種検査の代行
- 臨床検査用機械機器及び設備並びに医療用具の販売、賃貸及びその設置、保守管理並びに修理
- 医師との提携による臨床検査及び臨床診断サービスの提供
- 医療及び臨床検査に関する情報システムの企画、開発、管理及び運営並びに販売、コンサルティング業務
- 疾患発症リスクの分析、検査成績の集約及びこれに付随する検査の受託業務
- 医薬品、健康食品等に関する試験の受託業務及びこれらの研究、開発、製造、販売及び輪出入
- 臨床検査に関する検体、試薬、資料及び検査成績等の集配
- テロメア長等のDNA測定キットの製造及び販売
- マイクロRNAに付帯する製品の製造及び販売
- 医療機関に対する薬剤師、看護師及び臨床検査技師の紹介及び斡旋
- 医薬品、医薬部外品、臨床検査試薬、化学薬品等のライセンシング業務
- 臨床検査所の経営
- 前各号に附帯又は関連する一切の事業
提供サービス
「テロメアテスト」
「未病」とは、健康と病気の間で、病気へと近づいている状態を言う。この未病状態を検知することができれば、生活習慣などを改善することで、病気が発症する可能性を軽減することができる。
自分が「老化が原因の疾患にかかりやすい(かかりづらい)体質なのか?」「健康な状態なのか?疾患発症の状態なのか?」という未病状態を知るための検査が、「テロメアテスト」。検査結果を基に体質や状況に合わせた生活習慣や食事の改善を図ることで、老化や加齢に伴って起こる疾患を予防していくことを目的としている。
テロメアとは、染色体の端にある構造体のことで、染色体の中にある重要な遺伝子情報を守っている。細胞の老化を決める重要な構造体であることから、加齢による疾患にも関連している。「テロメアテスト」では、この「テロメア」を解析し、持って生まれた「遺伝子の強さ(遺伝子強度)」や、日々受けるストレスによる「遺伝子の疲労度(遺伝子疲労度)」を測定する。
<特徴>
遺伝子疲労度を測る対象となるのが、テロメアの端にある「Gテール」。この「Gテール」が短縮すると、疾患が発症しやすい状態になる。しかしながらこのGテールは、生活環境などの改善によって、伸ばすことが可能。つまり「テロメアテスト」を受ければ、「遺伝子疲労度」をモニターしながら医師がアドバイスを行うことで、疾患にかかりにくい状態を維持でき、適切な予防や対策により健康長寿が目指せる。Gテールの長さが測定できるのは、世界でもミルテルのテロメアテスト、ただひとつ※1である。
※1:2018年4月現在
「ミアテスト」
各臓器から出る疾患特異的な因子(マイクロRNAなど)を検出し、疾患の超早期発見を行う検査。疾患にかかると、疾患の細胞から分泌される小さな顆粒にマイクロRNAが封入される。その疾患特有のマイクロRNAを検出し、数量の変化を測定することで「がん」や「アルツハイマー型認知症」などの疾患が早期に発見することができる。(マイクロRNAは早期から増加するので、がんの早期発見に有効だが、数値の大小でステージを反映するものではない。)
<既存の検査との違い>
採血のみの検査のため、既存の検査に比べて患者の負担が少ないというメリットのほか、画像検査等では確認できないグレイゾーンの前兆や「ステージ0」レベルでも疾患の可能性を発見することが可能。特にその力を発揮するのが、早期で発見すれば「治るがん」ともいわれている乳がんや、見つけにくく進行が早い膵臓がん。早期発見の一歩先を行く「超早期発見」を実現することで、治療方法や薬剤の使用などにおいての幅が広がり、完治する確率が高まるのはもちろん、「アルツハイマー型認知症」のように発症してしまうと完治できない疾患においても、その進行を遅らせることができる。また疾患のリスクが高い場合でも、免疫力増強や食事改善などにより、予防対策をすることが可能。
沿革
- 2012年9月 株式会社ミルテル 設立
- 2013年8月 広島市南区出汐一丁目2番10号に検査所を開設
- 2013年9月 衛生保健所として認可取得
- 2013年9月 テロメアテスト 受託検査スタート
- 2013年12月 ミアテスト®(膵がん、乳がん、アルツハイマー型認知症)受託検査開始
- 2015年3月 ミアテスト®がんスクリーニング(ミアテスト®プレミアム)検査開始
- 2015年9月 株式会社NTTドコモ・ベンチャーズからの資金調達、株式会社NTTドコモとの共同検討開始、日本メディカルネットコミュニケーションズ株式会社からの資金調達および業務提携
- 2016年7月 株式会社東京大学エッジキャピタル(UTEC)、株式会社広島ベンチャーキャピタル、株式会社ウイルグループ、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ、日本メディカルネットコミュニケーションズ株式会社を割当先とする総額1.9億円の第三者割当増資実施
- 2016年10月 東京オフィス開設(新丸の内ビルディング10F EGG JAPAN)
- 2016年11月 公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会主催の『第11回ニッポン新事業創出賞』のアントレプレナー部門で最優秀賞(独立行政法人中小企業基盤整備機構理事長賞)を受賞
- 2017年10月 新日本有限責任監査法人アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2017ジャパン中国地区大会特別賞受賞
- 2018年6月 Beyond Next Ventures株式会社、株式会社東京大学エッジキャピタル(UTEC)、株式会社広島ベンチャーキャピタル、京セラ株式会社、株式会社メディカルネットを割当先とする総額5.8億円の第三者割当増資実施
- 2018年6月 ミアテストプラチナ、遺伝子ストレステスト受託検査開始
経営者プロフィール
取締役会長 田原栄俊(創業者)
広島大学・大学院医歯薬保健学研究科・教授
代表取締役社長 田原栄治
(同社Webサイトを基に当社編集)