大型リチウムイオン電池を国内自社生産。世界初、国際的認証機関の安全検査に合格!世界トップ級の安全性実現
エリーパワー株式会社
画像取得先: http://www.eliiypower.co.jp/
会社概要・事業内容
会社概要
創業以来、高安全なリチウムイオン電池の実用化と普及に取り組むベンチャー。
2006年、吉田博一氏ら慶應義塾大学研究室メンバー4人で設立。
正極材料には希少金属を使用せず、独自の電池設計・製法技術で、内部短絡(釘刺し試験による強制ショート)、圧壊、過充電などが生じても発煙発火しない高安全な大型リチウムイオン電池を実現し、これまでに国際的第三者試験・認証機関テュフラインランドジャパン*¹、UL Inc.*²、消防庁*³など、第三者の厳しい安全認証を取得し、有機電解液を用いたリチウムイオン電池としては、最高水準の安全性確保に日々努めている。
2010 年より、川崎市の自社全自動工場で、高安全、長寿命を実現した50Ah級の大型リチウムイオン電池の生産を開始し、自社開発の住宅・オフィス向け、産業向けの蓄電システムに組み込み、蓄エネ社会の普及に努め、蓄電システムの累計出荷台数は現在3万台に達した。
また、2018年11月には、電解液に不燃性のイオン液体を用いた、イオン液体型リチウムイオン電池の開発に成功し、本技術に関連する製法特許を出願したことを発表。本電池は、2020 年代前半の量産を目指す。
今後も世界のエネルギー問題、環境問題を解決するため、エネルギーを貯蔵して活用するシステムを普及しようという理念のもと、リチウムイオン電池及び蓄電システムの開発と普及に取り組む。
*¹安全基準認証「TUV-S マーク」(リチウムイオンセルの過酷条件試験マニュアル v.2:2011)
*²安全規格 UL1642
*³蓄電池設備型式認定(型式認定番号 18C703)
事業内容
- 大型リチウムイオン電池および蓄電システムの開発、製造、販売
当社のテクノロジー
世界トップレベルの安全性を実現した電池
当社は、何よりもまず「安全性」を最優先に開発を進めている。
当社の蓄電システム全てに搭載している「大型リチウムイオン電池セル」は、全て国内自社工場で生産。
正極材には安全性に優れた「オリビン型リン酸鉄リチウム」を採用。大型リチウムイオン電池として、世界で初めて国際的認証機関TÜV Rheinland (テュフ ラインランド)の製品安全検査に合格した。
※安全基準認証(リチウムイオンセルの過酷条件試験マニュアル v.2:2011)
万一の電池管理装置(BMU)の機能喪失に備え、電池セル単体の安全性確保が最重要と考え、釘刺し(内部短絡)・圧壊・過充電しても、熱暴走のリスクがなく発火しない、安全性を実現した電池を開発・製造している。
また、10年繰り返し充放電を行っても(約12,000回)電池容量保持率80.1%*という長寿命を実現。
*室温23℃、1日3サイクルのフル充放電(DOD:放電深度=100%)での電池セル単体の予測値。電池セルを搭載する蓄電システムの充放電頻度、使用環境などにより、容量保持率の低下度合は変動する。また、搭載する蓄電池の容量と、蓄電システムとして実際に使用できる容量は、蓄電システムの使用条件などの影響によって変動する。
主な製品
屋内壁掛蓄電システム「POWER YIILE HEYA(パワーイレ・ヘヤ)」
主にマンションやアパートなどの集合住宅専有部分への導入のしやすさを追求し、居住空間における設置スペースの問題を解決するコンパクトな「屋内壁掛蓄電システム」。非常時のバックアップ電源に特化した仕様(蓄電容量:1.3kWh 出力:500W)に最適化している。停電時には蓄電池からの電力供給に自動的に切り替わるため*¹、災害時にも安心。また、無線通信機器*²を標準搭載し、システムの稼働状態をモニターする「ごあんしんサービス」の利用や、今後期待されるIoTサービス、VPP(仮想発電所)機能にも対応が可能。
*¹あらかじめ設定した接続機器への給電
*²LTEとBluetooth 5を搭載したM2Mルーター
可搬型蓄電システム「POWER YIILE 3(パワーイレ・スリー)」
エリーパワーが2010年に初めて発売した室内用可搬型蓄電システムの3代目モデル。サイズはコンパクトに、性能は大きく進化。ユーザーのニーズに応えた最新の機能と、IoT時代にフレキシブルに対応できるクラウド管理機能を備えている。オフィスや自治体でのBCP(事業継続計画)対策、ご家庭でのピークシフト対策や非常用電源として幅広く活用可能。
<クラウドサービス「エリークラウド」で、蓄電率や電力履歴もひと目でチェック>
「エリークラウド」は、企業や個人に向けて提供するWEBサービス。スマートフォンやタブレットから、様々な用途に応じた動作モードの変更を行うことが可能。また、蓄電率や電力履歴などの「見える化」を実現。
ハイブリッド蓄電システム「POWER iE5 Link(パワーイエ・ファイブ・リンク)」
大型リチウムイオン電池を使用した蓄電システムと太陽光発電システムのパワーコンディショナを一体化した「ハイブリッド蓄電システム」。太陽電池で発電した電力や商用電源から供給される電力を貯めて、必要なときに電気を活用することができる。太陽電池と蓄電池が自動で連携するため、効率のよい安定した電力供給が可能。蓄電容量は用途によって選べる2タイプ(5.4kWh/10.8kWh)。長時間の停電にも安心して備えることができる。さらにパワーコンディショナを壁掛け式にすることで、設置床面積の省スペース化を実現。
<太陽電池と組み合わせても単体でも>
POWER iE5 Link 製品特徴1 蓄電システムと太陽電池を組み合わせての設置はもちろん、蓄電システム単独でも使用可能。
太陽光/蓄電ハイブリッドシステム
「POWER iE6 HYBRID(パワーイエ・シックス・ハイブリッド)」
太陽電池と蓄電池のパワーコンディショナーを一体化した「太陽光/蓄電ハイブリッドシステム」。パワーコンディショナーを一体化することで、太陽光で発電した電力を直流(DC)から交流(AC)に変換することなく、直接蓄電池に直接貯めることができるので、変換ロスを抑えることができる。また、太陽電池と蓄電池が自動で連携するため、効率のよい安定した電力供給が可能。
太陽光発電の電力を家庭で使いながら、余った電力を蓄電池に充電するので、万が一停電が長引いても安心。また、自動切替ユニットを内蔵しているため、停電を検知してから約5秒後に自動的に自立運転に切り替わる。
大型リチウムイオン蓄電池内蔵蓄電システム
「Power Storager X(パワーストレージャー・エックス)」
太陽光パワコンを内蔵しているため、平常時も停電時も蓄電池との連携により、電力を安定的に供給。太陽光で発電した電力を無駄なく効率的に利用できる。また、広い太陽光発電入力電圧範囲により、接続できる太陽光パネルの選択が増える。
<世界トップレベルの安全性>
世界で初めて認められた「安全な蓄電池」
蓄電システムが内蔵する当社の電池セルは、安全性に優れたリン酸鉄リチウムを採用。落とす・叩く・刺す・濡らすなど過酷な11項目の試験を課した結果、そのすべてをクリア。安全性の高さを信頼の国際的認証機関TÜVRheinland(テュフラインランド)によって認められた。釘刺し、圧壊、過充電しても熱暴走のリスクがなく発火しない、安全性を実現した電池である。
産業用汎用型蓄電システム「Power Storager 10(パワーストレージャー・テン)」
公共施設やオフィス、学校、避難所、工場、研究所、物流拠点など。設置現場にあわせて、15、30、45、60kWhクラス 4つのラインアップから最適容量のシステムを選択可能。また汎用型蓄電システムとしてはトップクラスの10KVAの出力を実現。
ポータブル蓄電システム「ELIIY ONE(エリーワン)」
スマートフォン約20台分の大容量バッテリー、USB×10ポート。アウトドアや会議スペースなど、十分に電源が確保できない場所での電源確保に。停電や災害時の情報収集ツール(スマートフォン・タブレット等)のバックアップ電源やBCP対策に。日常的にも非常時にも使いやすい、ポータブル蓄電システムである。
公共・産業用大容量蓄電システム「特注製品(270kWh)」
当社では川崎工場のセル製造棟に本システムを導入し、重要負荷のバックアップ電源として活用。1台あたり、200KVA出力の電源盤と電池セルを896個用いた136kWhの蓄電池盤。同じ構成のシステムを2台で運用し、合計約270kWhの大容量バックアップ電源となっている。また70kWの太陽光発電システムとの併用により、停電時は最大で4時間以上、ドライルームの運転を継続することが可能。自動ピークシフト機能も搭載し、災害での大規模な停電や長時間の計画停電時などに備えている。
経営者プロフィール
代表取締役会長 兼 CEO 吉田博一
住友銀行(現三井住友銀行)副頭取、三井住友銀リース社長・会長を歴任。
慶應義塾大学大学院教授(2008年3月まで)
<略歴>
1961年 慶応大卒 住友銀行入行
1996年 同行副頭取
1997年 住銀リース株式会社(現 三井住友ファイナンス&リース株式会社)取締役社長
2001年 同社代表取締役会長兼社長
2002年 同社特別顧問
2003年 慶應大学政策メディア研究科教授
2006年 エリーパワー株式会社を創業
代表取締役社長 兼 COO 小川哲司
大和ハウス工業(株)代表取締役副社長/CFOを経て、現在。
代表取締役副社長執行役員 兼 CTO 河上清源
慶応義塾大学講師を経て現在。電気自動車の開発・製作に一貫して従事。
(同社Webサイトを基に当社編集)