東大松尾研究室出身者が創業。言語解析・機械学習技術によるシステムソリューションを提供。大手企業と協業多数
株式会社PKSHA Technology
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会社概要・事業内容
会社概要
自社開発した機械学習/深層学習領域のアルゴリズムを用い、既存のソフトウエアや各種ハードウエア端末向けにソリューションを展開する東大発アルゴリズムサプライヤー。伸長している領域としては、自然言語処理技術を用いた自動応答や、画像/動画認識、予測モデルなど多岐に渡る。アルゴリズムを軸に近未来のデジタル情報社会へ向けて価値を創造すべく、今後も多種多様な企業・サービスとも連携を強め、積極的に事業展開していく。
2012年、AI研究の第一人者のひとりである東京大学大学院の松尾豊准教授の研究室「東京大学松尾研究室」出身の技術者・研究者により創業。アルゴリズム領域の最先端の技術キャッチアップからその応用までをワンストップで行うべく、情報科学分野の技術者・研究者により構成されている。
2017年8月、国立研究開発法人科学技術振興機構及び国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構主催の「大学発ベンチャー表彰2017」において「文部科学大臣賞」を受賞。
同年9月には東京証券取引所マザーズ市場へ上場。
2018年2月、経済産業省等が主催する第4回「日本ベンチャー大賞」にて「審査委員会特別賞」を受賞。
同年7月、サントリーホールディングス株式会社と共同で提案する「消費者インサイトを用いた次世代店舗インターフェイスの開発」が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した平成29年度「AIシステム共同開発支援事業」の研究テーマの1つに採択。飲食や小売といった、接客に従事する人材不足が深刻化しているリアル空間に適した機械学習/深層学習エンジンを構築することで、リアル空間の業務を半自動化、自動化、高度化する次世代店舗インターフェイスの開発を行う。
事業内容
- アルゴリズムライセンス事業
機能特化型のアルゴリズムモジュールを複数開発しており、それらを様々なソフトウエア・ハードウエアのコア機能・サブ機能として利用することができる。また、アルゴリズムモジュールを複数組み合わせることにより、多様なニーズに応えるアルゴリズムを柔軟かつ迅速に提供する。
提供サービス
「Dialogue_1 Dialogue_2」テキスト理解モジュール
テキストデータの意味理解に特化したモジュール。自然言語(特に日本語)の内容を理解し、分類・類型化を高速に行う。社内文書から特定文書を抽出する、煩雑なコールセンターログを分析・見える化する、といったユースケースに対応する。
「HRUS(ホルス)」領域特化型の画像認識エンジン
業界やユースケース特化型の深層学習技術を用いた画像/映像認識エンジン。各ITジャイアントが提供する汎用的な画像解析エンジンとは異なり、業種/ユースケース特化型(Vertical型) で構築する事で高い識別精度を実現。各業種/ユースケースの最大級の教師データを持つプレイヤーと連携し、各業種/ユースケースに対して新たな価値を提供する。
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- ヒトの検知/識別・感情の推定
小売業(アパレル/飲料/化粧品など)におけるマーケティング調査での活用。 - 身体的特徴を活用した解析も
顔だけでは識別が困難な状況においてヒトの識別性能を向上させたり、異常な行動(不審行動/転倒など)を起こしていないかを認識。 - モノの検知・識別
建築物の点検や精密機械の検査、車の駐車/渋滞検知など、ヒトの目では見切れない、コストがかかりすぎるという課題を解決。 - 2D→3Dへの次元拡張
カメラで撮影したヒトの2次元情報を3次元情報に機械学習で変換し、3次元情報を復元。アバターとリンクさせることで同じ動きをリアルタイムに行う「もう一人の自分」をバーチャル空間上に出現させることが可能。
- ヒトの検知/識別・感情の推定
「BEDORE(ベドア)」自然言語処理技術を用いた汎用型対話エンジン
チャット対応・FAQ対応の自動化ソリューション。これまで人手で行われていた接客・コールセンター・FAQ対応の自動化・半自動化を実現。日本語の解析と生成は言語依存し海外のソリューションでは悩みがつきないものだが、当社が保有する業界固有表現辞書(日本語)と、汎用的なシステムアーキテクチャーにより高い精度の自動化・業務サポートを実現。API型とASP型で提供している。
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- 高度な対話性能を持った対話エンジン
ユーザーの「話し言葉」を理解し、最もふさわしい回答を返答するチャットエンジン。高い日本語認識能力から、LINE社などの大手企業に幅広い導入実績あり。管理/メンテナンス性という観点でも、多くの企業が活用。 - テキストから求めている要素を発見
マニュアルやWEBページなどの膨大なテキストを解析し、ユーザーの問い合わせに対して、最も求めているであろう文章(センテンス)を提示。マニュアルやWEBページの検索性を高めたい、契約書から必要なデータを抽出したい、などの要望に対応。 - 音声認識連動したナレッジサポート
コールセンターの音声通話をウォッチし、オペレーターに必要なマニュアル/FAQ/チェックリストなどをリアルタイムに提示して対応効率や対応品質を向上。
※音声認識エンジンは別途用意が必要
- 高度な対話性能を持った対話エンジン
「CELLOR(セラー)」機械学習を用いたCRMソリューション
CELLOER(セラー)は売りに繋がることを重視したCRMソリューション。小売やサービスなど、B2C市場が成熟する中、優良顧客の離反防止や新規顧客のロイヤル化は企業にとって喫緊の課題となっている。CELLOR(セラー)は実際に大手飲食企業などで成果を挙げてきた手法に、機械学習アルゴリズムを掛け合わせることで、手間なく迅速に売上をあげることができる。大手飲食店、大手小売り企業に導入されている。
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- 「CELLORダッシュボード」
クーポンやキャンペーン情報等、顧客セグメント別の配信や効果測定を実現。 - 「CELLORアプリ」
豊富な機能を搭載し高速に顧客育成が可能。
- 「CELLORダッシュボード」
「PREDICO(プレディコ)」顧客行動に関する未来予測エンジン
様々な企業内データと外部データを用いて予測を行うことで、オペレーション最適化、意思決定自動化・半自動化を実現。一例として、EC化率が高まる小売業界において、実店舗/ECを統合した在庫管理、販促施策が求められている。「PREDICO」はデータ統合により実店舗/EC間をシームレスに繋ぎ、需要予測に基づく在庫最適化、顧客スコアリングに基づく販促施策の自動化/最適化を実現。大手外食チェーンやファッションビル、通販企業での導入が進んでいるほか、工場設備の稼働ログに基づく故障発生予測、決済ログからの異常決済の特定、金融機関における与信業務の高度化といった目的での導入が進んでいる。「PREDICO」は中期的に経済現象に関わる未来予測エンジンへの進化を目指している。
経営者プロフィール
代表取締役 上野山勝也
外資系大手コンサルティングファームの東京/ソウルオフィスにて BI 業務に従事。その後、大手ネット企業の米国シリコンバレーオフィス立上げに参画し、ウェブプロダクトの大規模ログ解析業務に従事。松尾研究室にて博士(機械学習)取得後、2012年、PKSHA Technology 創業。 松尾研究室 助教を経て、現在代表取締役。
取締役 山田尚史
東京大学在籍中は、松尾研究室に所属し機械学習技術を修める傍ら、率先してベンチャー企業に参画しソフトウェア開発に携わる。弁理士資格を有し、知的財産権への造詣も深い。2012年、PKSHA Technology を創業し、技術全般をリード。2017年、Forbes 30 UNDER 30 ASIA 2017: ENTERPRISE TECHNOLOGY に選出される。
(同社Webサイト、同社Wantedlyおよび同社PR TIMES掲載情報を基に当社編集)