産総研が開発した大型単結晶製造技術で様々な製品に対応。ダイヤモンドの大型単結晶という新しい市場を創出
株式会社イーディーピー
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会社概要・事業内容
会社概要
優れた物性を兼ね備えるダイヤモンドを広く提供するために、最も理想的な特性が発揮できる単結晶を供給すべく、2009年に設立されたベンチャー。
産総研が開発した大型単結晶製造技術を移管し、これを基にして様々な製品に対応。気相成長法で単結晶上に成長したダイヤモンドを、イオン注入法を用いて分離し、板状の結晶を直接製造する。10×10mmといった大面積結晶、25×25mmのモザイク結晶を供給。
材料メーカーとしてダイヤモンドの大型単結晶という全く新しい市場を創出し、順調に成長している。
将来の半導体応用を大きな目標として、世界の先端を切って新しい製品を輩出することを目指す。
製造技術
ダイヤモンド単結晶の製造は、マイクロ波プラズマCVD法を用いて、ダイヤモンド単結晶を種として成長を行う。既に大型の結晶を開発済みの当社は、これを用いて10×10mmの大型の単結晶を製造可能。また、種結晶と成長した結晶を分離する技術によって、種結晶を何度も使用でき、製造コストを下げることに成功している。
- マイクロ波プラズマCVD法で成長し、高純度のダイヤモンド単結晶を製造
- 大型の種結晶を使い、イオン注入を使った分離技術で、成長した単結晶を取り出せる。薄板状の単結晶を、安価に大量生産ができる。
- 上記の技術を使い複数の単結晶を横に接続した、モザイク結晶を製造している。
プロダクツ
当社のダイヤモンド単結晶は、結晶成長用の基板・精密切削用の工具素材・光学部品やヒートシンクなど、様々な用途に対応。 また、利用に必要な表面粗さ、他の材料と接合するためのメタライズ、表面の応力状態・表面吸着物質の制御など、様々な技術を合わせて提供する。
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- 研究用ダイヤモンド基板
- 工具用素材
- 光学窓
- 種結晶
沿革
- 2009年9月 会社登記
- 2009年10月 営業開始、産総研発ベンチャーの称号付与
- 2010年11月 池田泉州銀行 H22年度ニュービジネス助成金奨励賞受賞
- 2011年3月 NEDO・イノベーション推進事業に採択
- 2011年9月 茨木市に移転し、工場を併設
- 2012年4月 全国中小企業連合会「グローバル技術連携・創業支援補助金」に採択
- 2012年10月 豊中市へ移転し、生産能力を拡大
- 2012年12月 近畿経産局の「関西ものづくり新撰」に採択
- 2013年6月 半導体産業新聞 「2013半導体オブザイヤー」のグランプリを受賞
- 2014年5月 NEDO・イノベーション実用化ベンチャー支援事業に採択
- 2015年3月 日本政策金融公庫より融資を受ける
- 2015年5月 茨木市に第2工場を設置し、稼働
経営者プロフィール
代表取締役社長 藤森直治
(同社Webサイトを基に当社編集)