世界最先端のロボット工学により動力でアシストする「パワード義足」を開発。義足ユーザーのQOL向上をめざす!
BionicM株式会社
画像取得先: http://www.bionicm.com/
会社概要・事業内容
会社概要
ロボット技術の活用で、すべての人々のモビリティを向上させる技術を開発・販売するハードウェアスタートアップ。 “Powering Mobility for All”をミッションとし、2018年12月に設立。義足事業として、既存の義足の課題を解決する高機能ロボティック義足の開発・生産・販売を行い、義足ユーザーのQOLを向上させるモビリティソリューションを提供している。
代表取締役社長である孫小軍氏は、2015年より東京大学情報システム工学研究室(JSK)において稲葉教授の指導のもと、世界最先端のロボット研究を活かしながら、革新的な技術を研究。ヒューマノイドロボット技術を応用して研究・開発を行った「パワード義足」をコアテクノロジーとし、2016年には国立研究開発法人 科学技術振興機構による大学発新産業創出プログラム(START)に採択され、2018年に事業化、BionicM株式会社が設立された。
当社の「パワード義足」は、従来の動力を持たない受動式義足が抱える課題を解決する義足であり、SXSW(South by Southwest) Interactive Innovation Awardを日本チームとして史上初めて受賞、ジェームズダイソンアワードにおいて国内最優秀賞を受賞するなど、その技術の革新性・将来性が高く評価されている。
これまで動力をもたない義足が主流であるのに対し、ロボット工学を応用し、様々なセンセーによって姿勢や動作を認識、生体工学に基づいた制御を行いユーザーの動きを動力でアシストする「パワード膝継手」および「パワード足部」の開発を行っている。
事業内容
- ロボットと人間を融合するモビリティデバイスの研究および開発
- ロボティック義足の研究開発および事業化
プロダクツ
「パワード膝継手」
- 動力によって膝折れを防止
立脚相で膝伸展をアシストすることで膝折れを防止。万が一のつまずき時にも動力によって体重を支え、姿勢を立て直す。 - 動力によって膝を曲げる
ゆっくり歩きでも、細かな歩幅でも、動力によって遊脚相の膝を曲げ、つま先を地面から離すことにより、つまずきを減らし美しい歩容を実現。 - 動力によって幅広い動作をアシスト
階段の交互上り降りや椅子の立ち座りなど、負荷の大きい動作も動力によってサポート。アクティブな生活を支える。
「パワード足部」
- 動力によるつま先の蹴り出し
モーターによる底屈方向の動きによって蹴り出しをサポート。歩行スピードを上げやすく、蹴り出し後もつま先を上げることによりクリアランスを確保する。 - 動力による高い安定性
底背屈制御によって足底全接地が得やすく、安定したスムーズな動きを実現。センシング機能により、歩行スピードの変化に足部の動作が追従する。 - 動力による路面環境への適応
階段や坂道を認識し、環境に合わせて足首の動作をコントロール。必要に応じた適切な力を発揮し、様々な環境でスムーズな歩行をサポートする。
採択・受賞歴
- 2017年9月 ジェームズ ダイソン アワード 2017 国内最優秀賞受賞、国際TOP20に選出
- 2017年3月 SXSW 2017 Interactive Innovation Award受賞
経営者プロフィール
代表取締役CEO・Founder 孫小軍 Ph.D
情報理工学博士
東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了。9歳の時に右足を切断したが、経済的な理由で義足を利用できず、15年間松葉杖での生活を送る。2009年、東北大学の交換留学生として来日。その後、日本で義足の補助制度を利用して初めて義足を装着。2013年、東京大学修士終了後、ソニーに入社。エンジニアとして製品の開発・量産化プロセスを経験。
日々の生活の中で、既存の義足の機能不足による不便さを実感し、また、義足が高価であるために必要とする人に届いていないことを問題視するようになる。2015年、自らより良い義足を作ることを目指し、ソニーを退職、東京大学大学院博士課程に進学し、ロボット義足の研究に従事。
2018年、博士課程での研究を事業化するため、BionicM株式会社を起業。
2017年、SXSWに開発中の義足プロトタイプを出展し、SXSW 2017 Interactive Innovation Award Student Innovation受賞。2017 ジェームズダイソンアワード国内最優秀賞受賞。
2018年、日本ロボット学会から研究奨励賞受賞。博士課程では、ソーシャルICTグローバル・クリエイティブリーダー育成プログラムコース生や日本学術振興会特別研究員(DC2)としても活動。ソーシャルICTグローバル・クリエイティブリーダー育成プログラム修了。
(同社Webサイト、同社Wantedlyおよび同社PR TIMES掲載情報を基に当社編集)