生体バリア機能(タイトジャンクション)の緩和・強化による注射針を使わない医療の実現で、患者のQOL向上めざす
合同会社BeCellBar
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会社概要・事業内容
会社概要
人体バリア機能の制御剤(Tight Junction Regulator)による、ペインレスな新規投薬技術を開発する名古屋大学発の研究開発ベンチャー。「タイトジャンクションの開閉調節という独自の技術による薬物送達技術の開発」を目指し、2017年に設立。
人体のバリア機能を担っている生体バリア機能(タイトジャンクション)を制御する技術を開発している。タイトジャンクションを緩めたり、逆に強くしたりすることで、医薬品吸収の促進、バリア機能の強化を目指す。
テクノロジー・特許
名古屋大学大学院創薬科学研究科における細胞間接着因子(タイトジャンクション)に関する研究の末、低分子化合物由来のタイトジャンクションのバリア機能を非破壊的に緩和させる「医薬品吸収補助剤(Tight Junction Mitigator: TJ Mitigator)(PCT/JP2016/065324)」と、これとは逆にバリア機能を強化する「バリア強化薬(Tight Junction Closer: TJ Closer)(PCT/JP2015/070767)」を発見し、特許を出願。さらに、ドラッグリポジショニングの観点から「FDA既認可医薬品成分」や安全性の高いと期待される「ハーブ由来天然成分」からも同様の活性を持つ、TJ Mitigator・TJ Closerを多数、発見している(特許出願準備中)。
これまで海外等で開発された医薬品吸収補助剤のほとんどが、細胞膜の流動性に作用し、薬剤透過性を高めているのに対し、当社の発見した化合物は、タイトジャンクションを構成しているタンパク質の相互作用を制御して、バリア機能を緩和させたり(TJ Mitigator)、強化させたり(TJ Closer)する効果がある。タイトジャンクションは皮膚や粘膜に普遍的に存在するバリアであるため、経口投与薬、経皮薬(貼付薬)、経鼻スプレー薬などへの応用が期待できる幅広いラインナップを提供できる。
企業使命
生体バリア機能(タイトジャンクション)をターゲットとした「医薬品吸収補助剤(Tight Junction Mitigator)」を用いた、経皮・粘膜透過のサイズ限界(分子量500)を克服する、注射に代わるストレスフリーな薬剤送達技術を確立し、医療関係者と患者の負担を軽減することで、クオリティー・オブ・ライフの向上に貢献する。
事業内容
- 医薬品吸収補助剤の研究開発に関連した以下の事業
- タンパク質に結合する化合物の探索、開発、販売及び受託研究
- 上記の化合物を含む商品企画及び開発
- 研究用タンパク質の受託製造及び販売
- 研究機器の受託管理
- 前号に附帯する一切の事業
研究開発
タイトジャンクションの緩和・強化による注射針を使わない医療の実現
採択・受賞歴
- 2017年11月 東海広域5大学ベンチャー企業支援 スタートアップ準備資金 受賞
- 2018年3月 MIRAI2018 主催 ギャップファンドMIRAI 受賞
経営者プロフィール
代表社員 天野剛志
博士(理学)
(同社Webサイトを基に当社編集)