製品の特性に応じて設計する独自のマイクロ波プラットフォーム技術で国内外のメーカーと共同プロジェクトを展開
マイクロ波化学株式会社
画像取得先: http://mwcc.jp/
会社概要・事業内容
会社概要
マイクロ波を活用した製品製造プロセスの独自開発や、従来技術では製造困難な新素材開発に取り組む大阪大学発ベンチャー。この技術は、医薬、電子材料、食品、燃料など、幅広い分野の製造プロセスへ応用展開が可能で、同社は国内外の様々なメーカーとの共同開発や独自プラント立ち上げを進めている。
大手商社出身のビジネスマンと大学の研究者という立場の違う二人が「100年以上変わっていない世界のものづくりを変革したい」という想いを共有し、2007年に起ち上げた研究開発型ベンチャー。誕生以来、「世界のものづくりを変える」という基本概念のもと、大企業、中小企業、研究機関、国…化学産業に関わる組織との共同プロジェクトを多数立ち上げ、実用化、産業化を進めている。
事業内容
- マイクロ波化学プロセスの研究開発及びエンジニアリング
- マイクロ波化学プロセスを活用した製品製造における合弁事業、ライセンス事業
- マイクロ波化学プロセスを活用した製品の製造販売
製品の特性に応じて設計するマイクロ波プラットフォーム技術をコアバリューとしている。
電磁気学化学機械工学など、さまざまな領域の専門家からなる開発チーム、そしてラボから実証生産工場まで備えた、ソフトハード両面の開発インフラがこの技術を支えている。製品ごとに、基礎研究から実証開発まで対応できるのが強み。クライアントの要望に応じて基礎研究から実証開発まで対応。
化学産業は、150年前の勃興期から、外部から、間接的に、全体を加熱してエネルギーを伝達してきた。電子レンジにも使われているマイクロ波は、内部から、直接、特定の分子だけにエネルギーを伝達する。当社はこれを活用し、化学反応を分子レベルでデザインすることで、「省エネルギー」「高効率」「コンパクト」なものづくりを実現する、独自のマイクロ波による加熱方法を開発。また、大型化しても同じ効果を発揮できる基盤技術を独自開発。量産が可能であることを立証し、産業界にアピールする自社工場も設立した。
当社の技術を工場に導入することで、「省エネルギー」「高効率」はもちろん、工場に必要な用地も圧倒的に小さくなり、製薬、食品、化成品、燃料など製造をしている世界各国のメーカーに向けて、新しいものづくりの方法を導入する共同プロジェクトを展開。
近年では、9兆円の売上げを誇る世界最大化学メーカー独BASF社と共同開発契約を締結した。
マイクロ波とは?
マイクロ波とは電磁波の一種であり、波長1mm~1mの電波。
レーダーや加速器、電子レンジなど工学分野から我々の身の回りの家電製品まで広く利用されている。
【電磁波とは】
電磁波とは、電場と磁場の変化によって形成される波のことで、長さによって種類が変わる。
- ~10pm:ガンマ線
- 10pm~2nm:x線
- 2nm~1mm:光(赤外線・可視光・紫外線)
- 1mm~:電波(マイクロ波・ラジオ波・TV波)
受賞歴
- 2018年4月 知財功労賞
「経済産業大臣表彰」に選出(主催:経済産業省、特許庁) - 2016年2月 Japan Venture Awards 2016
「JVA審査員特別賞 審査委員長賞」に選出(主催:独立行政法人中小企業基盤整備機構) - 2016年1月 2015年度「インデペンデンツクラブ大賞」
地域大賞(関西地域)に選出(主催:THE INDEPENDENTS CLUB) - 2015年11月 Red Herring TOP 100 Global
米国Red Herring社が主催する、世界で最も革新的なテクノロジーベンチャーを選出する 「Red Herring TOP 100 Global」に選出 - 2015年10月 第10回 ニッポン新事業創出大賞
アントレプレナー部門にて、「最優秀賞 独立行政法人中小企業基盤整備機構理事長賞」を受賞 - 2015年8月 大学発ベンチャー表彰 ~Award for Academic Startups~
「新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長賞」に選出(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構) - 2011年6月 BizBarcelona
Global Entrepreneurship Competitionにて、世界選抜24社中3位に入賞
経営者プロフィール
代表取締役社長CEO 吉野巌(共同創業者)
三井物産(株)(化学品本部)、退職後、米国にてベンチャーやコンサルティングに従事。2007年8月、マイクロ波化学㈱設立、代表取締役就任(現任)。1990年慶応義塾大学法学部法律学科卒、2002年UCバークレー経営学修士(MBA)、技術経営(MOT)日立フェロー。
取締役CSO 塚原保徳(共同創業者)
2003年大阪大学大学院理学研究科博士後期課程修了、2004年大阪大学大学院工学研究科特任研究員、2006年大阪大学大学院工学研究科特任准教授。2018年大阪大学大学院工学研究科招へい准教授。専門はマイクロ波化学、無機化学、光化学。
(同社Webサイトおよび同社PR TIMES掲載情報を基に当社編集)