脂肪から血小板を大量につくる画期的な培養技術を開発。実用化をめざす慶応義塾大学発再生医療ベンチャー
株式会社AdipoSeeds
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会社概要・事業内容
会社概要
慶應義塾大学医学部臨床研究推進センター松原由美子特任准教授、同大学医学部の池田康夫名誉教授らの研究成果の早期実用化を目的に2016年7月に設立された再生医療ベンチャー。
当社は、間葉系幹細胞から複雑でコストのかかる遺伝子導入をせずに、血小板を培養できる画期的な技術を開発。これにより、脂肪から血小板を取り出すことが可能となった。
献血に頼らず、安価で安定的な血小板の供給が可能になり、抗がん剤治療などに伴う血小板減少に対してはもちろん、血小板の持つ組織修復作用を用いて外科領域や歯科領域など、さまざまな活用方法が考えられる。
2018年11月には、松原由美子特任准教授らが発明者であり、当社が出願人である発明の名称「間葉系細胞を利用した巨核球、血小板及び/又はトロンボポエチンの製造方法」の特許が日本(特許第6425308号)並びに米国(Patent No. 10,113,147)において成立。
「皮下脂肪由来作製血小板」の製品化によって、世界の血小板不足を解消し、血小板の関わる治療行為をより安価に安全に提供できる未来を創り出すことを目指している。
事業内容
脂肪組織に由来する細胞を用いた再生医療等製品の実用化に向けた研究開発製造パートナーへの技術ライセンス提供
テクノロジー
ヒト脂肪組織
血小板を作る脂肪組織は脂肪吸引から採取。安定した供給が可能。
↓ 抽出
ASC(脂肪由来間葉系間質細胞/幹細胞)
ASCLを株化する(増やす)ための、遺伝子導入は不要。複雑でコストのかかる手段を用いず、安全で安定した培養を実現。
↓ 精製・株化
ASCL(たくさんの間葉系幹細胞)
脂肪組織から精製されたASCLは、学会の定義を満たす間葉系幹細胞。凍結・溶解可能で長期的な保存が可能。
↓ 分化
巨核球
世界で初めて発見された技術で間葉系幹細胞から血小板へ分化。
↓ 放出
血小板(ASCL-PLC)
こうしてできた脂肪由来の血小板から血液製剤や傷の治療薬へ。
経営者プロフィール
代表取締役 宮崎洋
(同社Webサイトを基に当社編集)