新規低分子化合物「KUS剤」にて、緑内障などの眼難治疾患の新規治療薬を開発する京都大学発創薬ベンチャー
株式会社京都創薬研究所
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会社概要・事業内容
会社概要
京都大学の研究シーズを元に、難治性疾患の革新的な治療薬を真摯に開発する創薬ベンチャー。京都大学眼科学教室・生命科学研究科を中心に、2015年5月に創業。
京都大学生命科学研究科(垣塚彰教授)、京都大学大学院医学研究科(吉村長久特命教授、前眼科学教授)および京都大学医学部附属病院臨床研究総合センター(池田華子准教授)が共同で開発した新規低分子化合物(KUS剤)を用いて、網膜中心動脈閉塞症、網膜色素変性症といった希少疾患に加え、緑内障等の眼難治疾患の新規治療薬を開発している。
KUS剤は、ATPの消費を抑えてATPを有効活用し細胞死を抑制する従来に無い全く新しい薬理作用を持つ化合物。動物実験において、網膜色素変性症や緑内障といった慢性的な変性疾患に対し、強い細胞保護効果を発揮する事が確認されている。薬理作用から考えると、眼科以外の領域の難治性変性疾患にも効能が期待できる。
当社はこの有望な化合物の開発を引き継ぎ、難病患者に届けることを目指す。
事業内容
医薬品、診断薬、再生医療等製品、医療機器、医療器具、試薬、研究用消耗品等の研究開発等
主力製品
KUS剤(Kyoto University Substances)
細胞内ATPを消費する蛋白質(ATPase)の一つであるVCPのATP消費を抑えて細胞の変性・死滅を予防・抑制するという新規薬理作用を持つ化合物。動物実験において、網膜神経節細胞・視神経線維に保護的に作用し、緑内障の進行を抑制する効果があることが確認された。緑内障は世界の視覚障害要因第1位の原因疾患で、現在は眼圧を下げる薬物療法と手術が唯一の治療法だが、新しいメカニズムで薬効が期待できるKUS剤は、アンメット・メディカルニーズを解決する新規治療薬として、さらには他の網膜疾患や眼科以外の様々な変性疾患などへの応用が期待できる。
沿革
- 2018年2月 ベンチャーキャピタル2社から1.428億円の出資を受ける
- 2017年8月 ラボを国立大学法人京都大学内に新設
- 2016年7月本社を国立大学法人京都大学内に移転
- 2016年6月 ベンチャーキャピタル5社から4.3億円の出資を受ける
- 2016年6月 資本金が1.4億円に(資本準備金含む)
- 2016年3月 国立大学法人京都大学と特許実施権許諾契約締結
- 2015年5月 設立(資本金2,100万円)
経営者プロフィール
代表取締役CEO 武蔵国弘
(同社Webサイトを基に当社編集)