“腰の負担を軽減”するウェアラブルロボット「マッスルスーツ®」を開発・販売する東京理科大発ベンチャー
株式会社イノフィス
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会社概要・事業内容
会社概要
介護・農業・工場・倉庫などあらゆるシーンで“腰の負担を軽減”するロボット「マッスルスーツ®」を開発・販売する東京理科大発のベンチャー。
「マッスルスーツ®」は、空気で稼働する“人工筋肉”によって装着者の動作をアシストする、外骨格型の装着型動作補助装置、ウェアラブルロボット。空気圧式McKibben型人工筋肉で25kgfから35kgfほどの補助力を実現し、つらい作業時の身体にかかる負担を軽減させる。「動けない人を動けるようにする」「生きている限り、自立した生活を実現する」をコンセプトに、2001年より研究を開始。14年の研究期間を経て、2014年より本格的な販売がスタートした。
2014年の販売開始以降、介護や製造業、建設業、物流業、農業などの現場で導入されており、人手不足や従業員の高齢化に悩む職場の環境改善に寄与している。
事業内容
- 介護福祉機器の開発、設計、製造、販売
- 産業用特殊機器の開発、設計、製造、販売
- 機器開発技術シーズの発掘および事業化コンサルティング
- 機器開発技術シーズの知財取得・維持・管理
- 製品の認証取得・維持・管理
マッスルスーツ®について
空気圧で稼働する人工筋肉のはたらきで装着者の動作を補助し、作業時の身体負担を軽減させる装着型ロボット。腰部の補助に特化しており、人を抱え上げる、重い物を持ち上げる、中腰姿勢を保つ、といった作業時に効果を発揮。
介護福祉サービス、製造業、物流業、建設業、農業など、さまざまな業種で導入され、腰痛発生の予防、労働環境改善や人手不足対策に貢献している。2014年に販売を開始し、現在3モデルを取扱っており、2019年1月現在の累計出荷台数は約3,800台以上。また、2018年10月には、腰部に加えて腕の動きもアシストする“マッスルアッパー”(商標出願中)の販売を開始。大掛かりな設備を要さずに、重量物の取扱いを可能にする。
マッスルスーツのしくみ
McKibben型人工筋肉
ゴムチューブを筒状のナイロンメッシュで包んで両端をしめた構造で、ゴムチューブへの圧縮空気注入に伴うゴムチューブ膨張が、ナイロンメッシュにより長さ方向の収縮を伴う強い引っ張り力に変換される。軽量かつ簡易な構造で柔らかく、水中でも動作し、収縮する(最大でも全長の30%程度)だけなので安全に使用できる。
マッスルスーツで使用している人工筋肉は、通常時直径1.5インチ130g、5気圧で最大200kgfの引張力を発生。Powerモデルでは4本、マッスルスーツとマッスルスーツ Edgeモデルでは2本使用している。
腰補助動作原理
背中フレームは、腿フレーム上部の「回転軸」周りに回転できる構造。人工筋肉の一端は背中フレーム上部に固定され、他端にはワイヤが取り付けられている。ワイヤの他端は腿フレームの回転軸周りに設置されたプーリーに固定。動作原理は次の通り。
人工筋肉収縮により腿フレームに固定されたワイヤが引っ張られ、背中フレームが「回転軸」周りに回転し、上半身を起こす。その反力は、腿フレームを回転させるので、腿パッドによりその回転を抑える。
プロダクト
腰の補助に特化/人や重い物を持ち上げるとき、中腰姿勢を保つときに
「マッスルスーツ」
腰補助用“マッスルスーツ”シリーズのスタンダードモデル。電力不要、防水仕様と、幅広い環境で活躍。
- 最大補助力25.5kgfで動作をアシスト
- 電力不要!稼働時間にも制限なし
- IPX6の防水仕様。水場や屋外でも
- しっかりとした安定感でサポート“タイトフィット”タイプ
- 着用したまま楽に動き回れる“ソフトフィット”タイプ
- 約10秒で装着完了。操作も習熟要らず
「マッスルスーツ Power」
腰補助用“マッスルスーツ”シリーズのハイパワーモデル。用途に応じて、2通りの供給方法が可能。
- 業界 No.1!最大補助力 35.7kgf で動作をアシスト
- 空気の供給には、コンプレッサーと手押しポンプの2通りが可能
- 約10秒で装着可能。操作も習熟要らず
- 呼気によるスイッチ操作で、作業の妨げにならない(コンプレッサー使用時)
「マッスルスーツ Edge」
腰補助用“マッスルスーツ”シリーズのエントリーモデル。最軽量で、最も廉価。
- 最大補助力25.5kgfで動作をアシスト
- 電力不要!稼働時間にも制限なし
- 本体重量4.3㎏のシリーズ最軽量
- 約10秒で装着完了。操作も習熟要らず
- 希望小売り価格49,8万円と最も低コスト
- オプションで、防水や保証期間延長も可能
腕と腰の両方を補助/重量物の取り扱いに
腕腰補助「マッスルアッパー」
世界初!装着型バランサー。重量物ハンドリングの最新技術。
- 最大補助力35.7kgfで、腰と腕とアシスト
- レールや土台などの固定設備や設置工事が不要
- 装着するだけ!習熟要らずで、どこでも誰でも使える
- 重量物は直接手で持つため、対象物に合わせたアタッチメントが不要
- 重量物を取扱うシーンに、低コストで導入可能
受賞歴
- 2006年 グッドデザイン賞受賞(マッスルスーツ)
- 2008年 グッドデザイン賞受賞(アクティブ歩行器:製品名はハートステップ)
経営者プロフィール
代表取締役社長 古川尚史
1971年6月6日生まれ
東京大学工学部学士、東京大学経済系修士課程修了。
日本銀行、ボストンコンサルティンググループでの勤務後、不動産投資ベンチャー企業を創業。その後、経営共創基盤ディレクター、サンバイオ株式会社執行役員を経て、2017年12月、当社代表取締役に就任。2015年より、NECライティング株式会社の社外取締役も務める(現任)。
取締役 小林宏
1966年8月29日生まれ
東京理科大学博士課程修了、博士(工学)。
1996年、日本学術振興会海外特別研究員としてチューリッヒ大学に派遣されたのち、1998年、東京理科大学工学部第一部機械工学科で講師、1999年同助教授、2008年同教授(現在)。
2013年に株式会社イノフィスを創業。
(同社Webサイト、同社Wantedlyおよび同社PR TIMES掲載情報を基に当社編集)